「今年度中にこの件を解決してこいと本社から言われているんです」
交渉はこの言葉で始まった。
商社で働いていながら営業ではない僕は、会計・税務面での助っ人として参加させてもらっていた。
交渉の場に経理が出張ってくるということはあまりないし、それもせいぜい入社数年レベルの人間が呼ばれることもそうないので、かなり前の話だがとても印象に残っている。
ビジネスでの交渉なんてしたことないので偉そうなことは言えないが、それでもこの始まり方には違和感をずっと持っていた。
「交渉は期限があるほうが負ける」と昔何かの本で読んだことがあって、それあたまに残っていたからだと思う。
この交渉では、年度内で解決すること、○億円の損失に留めて残りの金額は相手に負担させること、の2つがミッションだった。
当時は資料も穴があくほど読み込み、色々な人から話も聞きまくったが、上のミッションのうちどちらのプライオリティが高いのかよくわからなかった、というかちゃんと揉まれていなかったように思う(エライ人は言いたいことだけ言うのだ)。
でも、そんなにいいとこ取りできるほど甘い話ではないと思った。そもそも相手はタフネゴシエーターとして知られていて、年度内に解決する必要なんてなかったからだ。
僕が相手だったら、ただダラダラやり過ごす。そうすれば、相手は年度内解決をしたいがために、金額は妥協してくるはずだからだ。そして事実そのようになった。
上場しているような大企業では年度予算の達成がマストで、利益が出すぎる年は翌年の憂いをなくすためにも不採算の案件を決着させて帳尻を合わせにいく(予算ぴったりを目指す)が、本件もまさにそんな案件の1つだった。
大企業ならではの事情はあるものの、結局ビジネスは金だ。本件では損失額にこそ重きをおくべきだったんだと、今でも思う。僕は年度予算がどうとかいうことに興味が全くないからだ。
今年度中に終わらせたいから何億円もまけてやるなんて、そんなこと自分の金だったら絶対にしない。
結局それから数日モヤモヤしながら過ごして、今でもこうやってたまに思い出してはモヤモヤしている・・・。
こんにちは、ゆずこしょう(@onktm0821)です。
上に書いたことを今でもたまに思い出しては、いつもモヤモヤして終わるんですが、最近はなんで過去のことにモヤモヤしてるんだと思うようになりました。
それで、昔から「ああ言えばこう言う」的なシミュレーションが好きだった、というかよくやりながら過ごして来たな、と思いあたりました。
小さい頃は両親の機嫌をうかがいながら過ごしてましたし(怖い親だったんです)、学校でもみんなとうまくやっていけなくて色々といつも考えてました。ネクラだったので、カードゲームや卓球(ネットスポーツはメンタルスポーツ)にはまっていた時期もありました(どちらもなかなかの腕前でした)。
今思えば、戦略性のあるものや、心理戦みたいなものがもともと好きだったわけですね。
踊る大捜査線でも、ユースケサンタマリアの役(役名は忘れた)とかが好きでしたし・・・。
そこでこういったものをもっと勉強したいと思うようになりました。なんの役に立つかわからないし、勉強すればするほど面倒臭いヤツになることが目に見えていますが(笑)
これからは好きなことを仕事にできる時代です。というか、本来は好きなことや得意なことこそ仕事にすべきです。
僕はこれまで「将来なにがしたいの?」と聞かれるのが嫌いでした、だってあんまりないから。「好きなものはなんですか?」と聞かれるのも同じ理由で嫌いでした。なんでも屋だし、とりあえず給料いいので商社に入りました。
でもこういうことを考えるのは苦じゃなくて、いくらでも時間使えるな、と今更ながら気づいたんです。なので気のすむまで勉強してみて、ブログを通して昇華させていこうと思います。
毎日じゃなくて、適当なタイミングでストレスないように続けていきますので、気が向いたらみてもらえるとうれしいです。勉強なので、思うところがあったら気軽にコメントなんかもらえるともっとうれしいです。
どうぞ生暖かい目で見てあげてください。
ではでは。