面接に臨むにあたって、用意しておくべきことはなにか。
志望動機、学生時代頑張ったこと、将来実現したいこと、その企業でやりたいこと等多岐にわたります。
これらは多くのいわゆる就活本やセミナー等で語り尽くされているので、このブログでは僕からは触れません(リクエストがあれば書きます(笑))。
そこであえて僕からは、面接においてもあまり優先度が高くないと思われる、ある種「飛び道具」的な対策を紹介さえてもらいます。
これを実践して、実際に出る幕があるケースは稀だと思うが、時間があるならぜひ準備しておくことをおすすめします。少なくとも何を隠そうこの僕が九死に一生を得ました。
面接が本格化する前に、一度だけでも考えてみる余地はあるかもしれません。
面接官も人間であるという前提
就活は縁です。
就活をしていると、採用担当者やセミナーに出て来る現役社員など、みな口を揃えてそう言います。
だったらくじ引きで決めればええじゃろがいっ!
と、その度に不快な思いをしました。これではなにも答えになっていません。
採用活動に散々お金と時間をかけておいて、人をこれだけ集めておいて、いくらなんでもそれはないだろう、と思いました。
逆にとんでもない奴を採用してしまって「なんでこんな奴採った!?」と社内で言われた時に「縁ですね」と彼らは答えるのでしょうか。できるはずありません。企業は明確な理由を持って内定を出しているはずです。
縁と言われる最も大きな理由は、やはりなんと言っても面接です。
そうは言っても、面接官も人間です。気に入らない人間は面接を通しません。どれだけ学生が優秀でも、面接官との相性が合わなかったらそれまでなのです。
そういう意味では確かに就活は縁です。僕もそう思います。
でも面接を受ける側は必死ですよね。
その会社のために散々準備を重ねてきた人もいるだろう。それをただちょっと「合わなかった」というだけで「縁がなかった」と諦められますか?少なくとも僕はできませんでした。
そこで当時、僕は1つの仮説を立てました。
それは「合わない部分を埋めるネタを用意しておけばなんとかなるのではないか」ということです。
これが僕の言う「飛び道具」です。
今から就活のためだけに新しいネタを仕込むのは難しいかもしれませんが、過去の自分の経験の中からあらかじめひねり出せるようにしておいた方がいいです。
飛び道具とは
僕が言う「飛び道具」とは、「自分から積極的にアピールしたいことではないが、いざとなったら取り出せるネタ」だ。
面接を受ける場合、多かれ少なかれ誰しも印象操作をします。自己PRをさせられるくらいですから当然です。エントリーシートですら、そういう内容を書かきます。
「私はこういう人間です」というイメージをみんな作っているのです。逆に作っていないとしたら、まずは一度そこから考え直した方がいいかもしれません。
でももし「売り込みたい私」が面接官に刺さらなかったら?売り込みたい内容とは全然違うことを聞かれたら?
これは一大事です。
履歴書とエントリーシートから先入観を探る
面接官は面接の前にエントリーシートや履歴書を読んでいるのが普通です。
面接の直前であっても、少なくとも数分は目を通しているはずです。つまりあなたは先入観を持たれた状態で面接されている考えるべきですね。
そこで一度、あなたの顔、学歴、そしてエントリーシートや履歴書に書いた各種の項目を一度見てみてください。知らない人が読んで、あなたはどんな学生だと思われるでしょうか?
良い悪いの話ではないので注意してください。
ここで大切なのは、あくまでイメージです。
自分でいまいちイメージがわかないようだったら、友達や就活で知り合った人にお願いしてみても良いですね。趣旨を説明し、ギブアンドテイクにすれば、たいていの人は快く引き受けてくれるでしょう。
自分に何が欠けていそうか
次に、そのイメージには何が欠けているかを考えてください。
例えば、学生時代に頑張ったことはテニスサークル、それと居酒屋のホールのバイトで、どちらもリーダー的な役割をしてきたという学生の場合を考えてみます。
僕あったら、明るくて活発、社交的で、リーダーというからには人をまとめる力があるような印象を受けます。そしてこの学生がアピールするのもまさにそういったポイントではないでしょうか?。
では逆に、この学生が聞かれたら困りそうなことはなにかを考えてみましょう。
例えば、学業のことですね。学部の研究のことや1週間の勉強時間などについて聞かれたら、どう答えたら良いでしょうか?
それをぜひ用意してみましょう。
もしかしたら面接官は、サークルの話なんて聞き飽きてるかもしれないし、勉強もしないでバイトしてるような奴が大嫌いかもしれません。そんな面接官とぶち当たったら、おそらくこの学生の面接通過は難しいでしょう。
ここでちゃんと勉強しているエビデンスを提示できれば、思わぬ形でついてしまったマイナスイメージを払拭できる可能性があります。
ゆずこしょうの例
上に書いた内容だけではイメージがわかなかった人のために、僕の例を紹介しておきます。
まず、僕はわざわざ文系の大学院まで行った変わり者です。
頑張ったことも勉強がらみのことでしたし、志望動機だって勉強から派生したことでした。部活も、サークルの欄すら空欄です。これは他の記事で触れてきた内容です。
エントリーシートを見る限り、どこからどうみても勉強しかしてこなかったただのガリ勉の隠キャでした。
商社といえば体育会のイメージがありまう。面接官だって体育会系の人が多いし、実際大学でも部活をしていた人が多いです。大学で勉強ばかりしていた人なんて少数派なので、学業への理解がない人も割といます。
就活生も体育会系は腐るほどいるので、僕は陰キャとして差別化していくことにしていたのです。そうせざるを得なかったと言った方が正しいですね。それでも「そもそも勉強ばかりしてるような奴は気に食わない」という時代遅れの考えを持った面接官が登場することもありえました。
というか実際あったのです(笑)。
とある商社の最終面接で、いよいよ受かりそうな雰囲気なところで唐突に聞かれたことがあります。
「ところでゆずこしょうくん、君はスポーツ経験はあるのかなあ・・・?」
ここまできて、一体スポーツ経験がなんの意味を持つのかはわかりませんでしたが、すごく真剣に、さもスポーツ経験がなければ内定など出さないかのような口ぶりでした。
僕にはとりあえずスポーツ経験がありました。当時はスポーツクラブでインストラクターをしていました。わざわざアピールすることではなかったので、就活では一度もそのことには触れてきませんでした。
しかし結果として、これが決め手になりました。バイトについて話をすると、面接官は安堵に満ちた表情に代わり、そこで面接は終わったのです。その商社からは内定をもらいました。
セルフイメージを作り出す、無駄なものは削ぎ落としてとっておく
そんな都合の良いネタなんてないよ!
と思う方もいるかもしれません。
しかし多くの就活生は、いろいろなことをアピールしすぎなのではないでしょうか?
色々アピールしたい気持ちが先に出て、色々な内容を詰め込みすぎていないだろうか。
色々話すということは、1つ1つの内容は薄いということです。
それは本当にアピールしたい内容ですか?
もう一度考えて直して、余分なアピールポイントは削ってみてはどうでしょうか?
そして削ぎ落とした事象を、飛び道具としてとっておくべきです。
いざという時に「弾切れ」を起こしてしまっては困ります。
まとめ
面接は相性です。それでもどうにもならない面接官はやはりいます。
それはもう仕方のないことです。
でもそれは面接を受ける前の人間が言うことではありません。
それではただの思考停止だからです。
出たとこ勝負で、「相性が合わなかった」、「はい、残念でした」、であなたは納得できますか?
納得できる人は、それいいと思ういますけどね。
そんな時のために、「アピールしたいこととは違うけど、とりあえず話せる」ことを考えておくと不意打ちにも対応できるかもしれませんん。
これから面接を控えている就活生は、ぜひ参考にしてみてほしいです。
ではでは。