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【就活】面接の予約はどの時間帯に入れるべきか

投稿日:2017年3月22日 更新日:

就活で悩んだことがある。

面接予約をどの時間に予約するかだ。

だれしも一度は悩んだことがあるのではないだろうか。

今日はこれまで数多の就活生を悩ませてきた、「面接いつ受けたらいいのか問題」に一石を投じたい。

2018年卒の就活では、経団連加盟企業の採用活動開始は6月とのことだが、今のうちに目を通し、あなたの就活に役立ててほしい。

結論から先に書こう。

もしいつ予約を入れたら良いか迷ったら、僕は午前の早い時間帯と午後の早い時間帯に受けることを勧める。

逆に午前の遅い時間、午後の遅い時間は避けた方が良い。

その理由をロイ・バウマイスターとジョン・ティアニーの共著である『WILL POWER 意志力の科学』を参考にしながら書いていく。

 

意志力とは

意志力とは文字どおり、意志の力だ。だがこれは意志の強さを示す訳ではない。

意志力とはいわば自動車のガソリンのようなもので、総量を測ることができ、使えばなくなってしまう消耗品だ。

人は決断を連続して行うことで、脳が疲労する。

長い間悩んでいると、最後の最後は「えいやっ」と投げやりに行動してしまうことはないだろうか。僕はある。

朝家を出るまでは「今日からダイエットをする」と決めていたのに、夜に疲れて帰ってくるとふと食べないと決めていたものを食べてしまう、お酒を飲んでしまう、といったことはないだろうか。僕はある。

これらは、フロリダ州立大学の心理学者であるロイ・バウマイスターが「自我の消耗」という現象だ。

「決断疲れ」によって意志力は消耗してしまう。体を動かすと体力を消耗するのと同様、意思決定すると意志力も消耗するのだ。

 

囚人の仮釈放面談はいつ成功するか 

では、この意志力が面接とどう関係があるのだろうか。

スタンフォード大学のジョナサン・レバブとベン・グリオン大学のシャイ・ダンジガーによるイスラエルの刑務所における実験を参考にしたい。この2人は1年間で1,100件以上行われた仮釈放を決定する面談結果について分析し、あるパターンを発見した。

判事が仮釈放を認めるか否かは、すべて面談時刻に起因していたのだ。

仮釈放が認められたのは、全体の約3分の1の割合だった。但し、面談が行われた時間帯によって仮釈放が認められる確率は大きくバラついた。午前中の早い時間帯に面談を受けた受刑者は70%が仮釈放を認められたのに対し、午後の遅い時間に認められたのは10%未満だった。

午後の遅い時間と朝の早い時間では受刑者の仮釈放の成功率に7倍もの差がついた。

これは、意思決定者である判事が決定疲れを起こしているからだ。

受刑者の仮釈放は責任が重い。なぜなら受刑者が仮釈放中に再び犯罪が起こすようなことがあれば判事の評判に傷がついてしまうからだ。この時、判事の中での最適な判断は「迷ったら許可しない」ということになる。

但し、自我の消耗は、脳内の糖分不足によって生じるものなので、食事休憩をとった昼休み後は、午前の遅い時間帯と比べ、再び確率が上がるようだ。

これは就活にも応用できるのではないだろうか。

囚人の仮釈放まで責任重大ではないが、就活の面接とよく似ている。面接で通した奴が変な奴だったら、「誰が一体こんな奴通した!?」とか言われるのである。入社するとなるとなおさらだ。面接官にしてみれば、よくわからないヤツは通さないのが一番安全なのだ。

実は、これはサラリーマンにとっても意義深い。上司に大事なお願いをするなら早い時間の方がOKが出やすいということだ。逆に意志力が鈍っている昼前と夕方は、なかなか要求は通らないかもしれない。

 

そういえば・・・

サンプルが少なく恐縮だが、僕の実体験を紹介しよう。

ゆずこしょうの場合

上に書いた内容は、僕の感覚にもうまくフィットする。

僕が2度就活をしたことは以前書いた。

初めて就活をした時、とある大企業の1次面接で一番最後の夕方の時間帯に面接を受けたことがある。最後の時間帯に予約を入れた理由は、最後に受けた方がちゃんと印象に残ると思ったからだ。それに後ろには誰も控えていないので、ゆっくり話せるのではとも思った。

ドアを開けると、完全に疲れ切って今にも昇天しそうなおっさんがいた。もう半分透けていた。

こちらが一生懸命話しても、どこか心ここにあらずといった感じだった。その面接は落ちた。

この反省を生かして、2度目の就活の時は常に朝一か午後一に面接を予約した。面接官がフレッシュな気持ちで見てもらえる方が良いと思ったからだ。それを重視していたので、多少日程が後ろにずれてでも、その時間帯に予約を入れた。

偶然だが今回紹介する時間帯と一致している。当時はここまでの根拠は持っておらず、唯一の参考資料はあの半透明のおっさんだけだったが。

結果、その時間帯に受けた面接は1つも落としていない。

会社に入ってから聞くこと

会社に入ると、面接官をやった人の話は嫌でも聞く。

はやい話が愚痴だ。

彼らは1日面接官をやって完全に疲れ切っている。学生たちの「熱にあたる」のだ。

僕は毎年この愚痴を聞くが、いつもあの半透明のおっさんを思い出す。

「最近の学生はつまらん。どいつもこいつも同じことしか言わない!」

いつも同じ話しかしないおっさんが、いつもと同じ酒を飲みながらキレる。

何度か聞いたことがある。

「そんなみんな一緒なら、じゃあ結局誰にしたんですか?」

不思議なことに答えはいつもだいたい決まっている。

「んん、何してたヤツかまで思い出せないけど、最初の方に面接したヤツ。」

少なくとも「一番最後に受けたやつ」というのは聞いたことがない。

もちろん中には一番最後に受けて受かる人はいるのだろうが、少なくとも僕はそれで通ったことはないし、通したと聞いたこともない。

もしあなたにぶっちぎりのトップ内定をする自信があるなら、あえて夕方に受けてもいいかもしれないが、わざわざ受ける理由もないように思う。

 

 

まとめ

面接ラッシュが始まると、面接の予約は早い者勝ちだ。

とにかく早い日程に詰め込みたくなるし、自分の都合のいい時間に予約を取りたくなるだろう。

面接の時間なんて気にしたことがない人もいるかもしれない。いつがいいのかよくわからない人もいるかもしれない。

そんな時は日程よりも、まずは時間帯を優先してみてはどうだろうか。あなたの都合ではなく、面接官のコンディションを優先するのだ。

朝一と午後一は、もしかすると面接のゴールデンタイムかもしれない。

ではでは。

 

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